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作ったもの、気づいたこと、試したこと。元エンジニアの視点で技術も日常もつづる雑多ブログ「Weiβlogy」。

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2025/01/19

Android端末でメインPCを外出先から操作するための備忘録

「あー、外出先から家のPCのあのファイルが欲しい!」とか、「ちょっと家のPCで自作ソフトの動作確認したいんだけどな~」って思うこと、あるよね? この記事は、私が実際にAndroid端末からメインPC(Windowsだよ!)をリモート操作できるようにした時のアレコレをまとめた備忘録なんだ。

eyecatch

概要

この記事を読めば、あなたもこんなことができるようになるかもしれません。

快適なリモートPCライフを目指しましょう。

Wake on LANの設定

メインPCのマザーボードはASROCK B550M-HDVくん。以下の設定をUEFIから設定します。

(ASRock B550M-HDVの場合の例です。マザーボードのメーカーやモデルによってメニュー名や設定場所は異なることがあるため、ご自身の環境のマニュアルもご確認ください。)

Advanced > ACPI Configuration > PCIE Devices Power On > Enabled 

ネットワークアダプターのプロパティから、「Magic Packetでのみ、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」に チェックを入れます。 (この設定は、意図しないネットワークアクセスでPCが勝手に起動するのを防ぐために重要です。)

マジックパケット送信の仕掛け

LAN内にDS215jというSynology製のNASがあるので、そこから送れるようにします。

/usr/syno/sbin/synonet --wake (該当PCのMACアドレス : 区切り) eth0;

タスクスケジューラーの設定について詳しく説明しているサイトがあります。 このような情報を公開してくださる方には感謝です。 (リンク切れの場合は、「Synology NAS タスクスケジューラ コマンド実行」などで検索すると、新しい情報が見つかるかもしれません。)

念の為、常時起動しているファブレット(Windows搭載タブレットのことです)のSurfacePro2くんからも送れるようにします。

このスクリプトが超便利だったので使わせていただきます。助かります。 (PowerShellでマジックパケットを送信するスクリプトです。便利なツールを公開してくださる方には本当に感謝です。)

リモート接続用ソフト選定

Chromeリモートデスクトップ

メリット

デメリット

Parsec

メリット

デメリット

Moonlight + Sunshine + Tailscale

メリット

デメリット

Razer PC Remote Play (Razer Cortex Mobile)

メリット

デメリット

メリット。

デメリット

まとめ

色々と試しましたが、Androidから快適に操作できる決定的なソフトは見つからないのが現状です。 Parsecの低遅延は魅力的ですが、Androidアプリの操作性が改善されない限り、常用は難しいでしょう。 Chromeリモートデスクトップは手軽ですが、画質と遅延が課題です。 Moonlight + Sunshine + Tailscaleの組み合わせは高機能ですが、設定の複雑さと遅延が気になります。 Razer PC Remote Playはホスト画面オフという利点がありますが、コントローラー操作がメインとなりそうです。 Steam Linkは優秀ですが、たまに接続が不安定になることがあるようです。

最終的には、「何を最も重視するか」で選択するソフトが変わってくるでしょう。 例えば、手軽さならChrome、ゲームならParsec(無償版)やMoonlight、セキュリティや追加機能を求めるならParsec(有償版)やRazer、そしてSteamユーザーならSteam Linkも有力な選択肢になるでしょう。 私自身、より快適なソリューションを探す旅はまだ続きそうです。 この記事が、あなたのリモートアクセス環境構築のヒントになれば幸いです。

もし、「こんなソフトもあるよ!」とか「この設定試してみて!」みたいな情報があったら、ぜひ教えてもらえると嬉しいです!